Archive for the ‘遺言’ Category

遺言の撤回及び取消をするには

2021-10-06

遺言の撤回及び取消について

遺言書を一度は書いたが、後に相続人や相続財産の構成が変わったり、気持ちが変化することもあるでしょう。

遺言をした後に遺言者の意思が変わった場合には、遺言者本人が遺言の方式に従って、その遺言の全部または一部を撤回することができます。

遺言者の撤回意思の明確を期するために、あくまで遺言の方式によらなければなりません。

ただし、撤回される遺言と同じ方式である必要はなく、公正証書遺言を自筆証書遺言で撤回することもできます。

 

後に遺言書を書き直し、遺言書が2通存在するときには、前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなされます。

例えば、Aが「甲不動産をBに遺贈する」という遺言をした後に、「甲不動産をCに遺贈する」という遺言をした場合には、

前の遺言を無効にしなければ、後の遺言を実現できないために内容が抵触するものとみなされ、Bに対する遺贈が撤回され、Cが取得することになります。

遺言者が故意に遺言書を破棄したときや遺贈の目的物を破棄したときにも、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなされます。

これはあくまで故意による破棄に限られ、不可抗力の場合には撤回とは扱われません。

 

遺言書の書き方、効力、内容その他の相談も当事務所は随時受け付けております。

初回相談・見積り作成は無料です。

遺言を撤回するには

2021-07-08

遺言の撤回及び取消について

遺言書を一度は書いたが、後に相続人や相続財産の構成が変わったり、相続人への感情や気持ちが変化することもあるでしょう。

遺言をした後に遺言者の意思が変わった場合には、遺言者本人が遺言の方式に従って、その遺言の全部または一部を撤回することができます。

遺言者の撤回意思の明確を期するために、あくまで遺言の方式によらなければなりません。

ただし、撤回される遺言と同じ方式である必要はありません。

例えば、最初に公正証書遺言で残したものを、後で自筆証書遺言で撤回することもできます。

後に遺言書を書き直し、遺言書が2通存在するときには、前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなされます。

例えば、Aが「甲不動産をBに遺贈する」という遺言をした後に、「甲不動産をCに遺贈する」という遺言をした場合には、

前の遺言を無効にしなければ、後の遺言を実現できないために内容が抵触するものとみなされ、Bに対する遺贈が撤回され、Cが取得することになります。

遺言者が故意に遺言書を破棄したときや遺贈の目的物を破棄したときにも、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなされます。

これはあくまで故意による破棄に限られ、不可抗力の場合には撤回とは扱われません。

遺言を折角残しても、効力がないと意味はありません。遺言書の書き方、効力、内容その他の相談も当事務所は随時受け付けております。

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも是非ご相談ください。

初回相談・見積り作成は無料です。

遺言でしかできないこと、遺言でなくてもできること

2021-04-12

遺言に記載できる内容とは

被相続人(亡くなられた方)は死後の自分の財産の行方についてその意思を遺言で自由に決めることができます。遺言を作成できる者は、15歳に達したものであれば作成することができ、遺言書を作成したときは遺言者の意思を尊重して、一定の事項については死後の法律関係が遺言で定められた通りに実現することを法的に保障しています。

ただし、必ずしも遺言でなくてもできる行為(生前行為)もあり、遺言作成の必要性含め、その違いを説明していきたいと思います。

遺言でしかできないこと

  • 相続分の指定
  • 遺産分割方法の指定
  • 遺産分割の禁止
  • 遺言執行者の指定
  • 遺留分侵害額請求方法の指定
  • 未成年後見人の指定
  • 未成年後見監督人の指定 etc

 

遺言でなくても生前行為としてできるもの

  • 認知
  • 相続人の廃除
  • 祭具等の承継の指定
  • 一般財団法人を設立する意思表示
  • 信託  etc

法定相続分通りではなく、相続分を指定しておきたいときや相続人ではない第三者に財産を遺したいときには、遺言の作成は必要となってきます。遺言は自身の意思を形として残しておくものとして重要な役割を果たしますが、折角作成しても、法律に定める方式に従わなければ、効力は発生しません。

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも遺言書の作成でお困りのことがあれば是非ご相談ください。

初回相談・見積は無料です。

相続人の中に未成年者や認知症の方がいる場合

2021-03-31

相続人の中に未成年者や認知症の方がいると

亡くなられた方の相続財産については、遺言者がある場合や法定相続分で受取る場合を除き、どのように相続財産を分けるのか決める協議を遺産分割協議といいます。遺産分割協議を行うためには相続人全員の同意はもちろんのこと、意思能力・判断能力も必要とされており、意思能力や判断能力を欠いた相続人が一人でもいた場合は、遺産分割協議は効力を有しません。

例えば、相続人の中に未成年者がいる場合では、未成年者は単独で法律行為を行うことはできない、とされていますので遺産分割協議を行うときには法定代理人(両親など)の同意が必要となります。ただし、夫が亡くなり、相続人が妻と未成年者の子のような場合では、子の法定代理人である妻と子の利益が相反する行為とされますので、そのままでは妻は子に代わって遺産分割の当事者となることはできません。

また、相続人の中に認知症の方がいる場合でも、意思能力の問題から法律行為である遺産分割協議は無効とされてしまう可能性が高くなります

よって、相続人の中に利益相反する未成年者や認知症の方がいるケースでは、原則そのままでは遺産分割協議を進めることはできない、ということです。

遺産分割協議を進めるには

相続人の中に未成年者や認知症の方がいる場合でも、全てのケースで遺産分割協議を行えないわけではありません。

  • 相続人の中に未成年者がいる場合

夫が亡くなり、相続人が妻と未成年者の子というケースでは、妻は子に代わって遺産分割協議の当事者となることはできません。なぜなら、妻が子の法定代理人として遺産分割協議を行えるとすると、子の相続財産の分配を減らして自身の分配を多くすることが自由にできるからです。

この場合には、親に代わって子の代理人となる「特別代理人」の選任を家庭裁判所に請求する必要があります。そして選任された特別代理人と妻の2名で遺産分割協議を行います。この特別代理人は、あくまで遺産分割協議における未成年者の代理人であるため、成年後見人のケースとは異なり遺産分割協議が終われば基本的にはその任務は終了となります。

  • 相続人の中に認知症の方がいる場合

遺産分割協議の当事者の中に認知症の方がいる場合には、代わりに遺産分割協議を行う「成年後見人」を家庭裁判所に選任してもらう必要があります。選任された成年後見人が認知症の方に代わり、他の相続人と遺産分割協議を行うことになります。

「成年後見人」は未成年者の代理人となる「特別代理人」と違い、遺産分割協議終了後も成年後見人として亡くなるまで被後見人の財産管理・身上監護を継続的に行っていかなければなりません。よって、遺産分割協議をしたいだめの理由で成年後見人を選任するという考えは適さないものとなります。

以上のようなケースでお困りのことやご質問があれば、当事務所にご相談ください。遺産分割協議書の作成の他、未成年者の特別代理人の申立手続きや成年後見人の申立手続きのサポートまで行っております。

初回相談・費用見積は無料です。

遺言を残しておいた方が良いケース

2021-03-19

子どものいない夫婦の場合

子どものいない夫婦の一方が亡くなったときの相続人は誰になるでしょうか。一般的な感覚では、仮に夫が先に亡くなった場合には、妻に全て財産がいくと思うかもしれません。しかし、相続人が誰になるのかは法律で定められています(法定相続人)。

先のケースで夫の両親や兄弟姉妹が生きていれば、妻に全て相続はいかず、両親や兄弟姉妹にも相続分があります。
例①夫が亡くなり、相続人が妻と夫の父親の場合の相続分:妻2/3、父親1/3

 ②夫が亡くなり、相続人が妻と夫の弟の場合の相続分:妻3/4、弟1/4

相続財産が全て預貯金などであれば、相続分の割合で分けることもできるでしょうが、相続財産の大半が不動産の場合は大変です。不動産を共有で分けてしまうといざ売却しようとするときにも双方の意思の合致が必要となり、手続きもスムーズに進まなくなってくるでしょう。

もちろん妻以外の相続人全員の同意があれば、遺産分割協議や相続放棄をしてもらうことで、結果的に妻に全て財産を残すこともできるでしょう。しかしながら、自身に相続財産を手にする権利があると分かっていれば、遺産分割協議や相続放棄に協力してくれるとは限りませんし、亡くなった夫の兄弟姉妹と亡くなった夫の妻では親しくないこともあり得ますので、残された妻が代わって交渉するのは非常に心労と手間もかかるでしょう。

先だった夫が残された妻にこうした心労や手間をかけさせない為には、亡くなった夫が「全財産を妻に相続させる」旨の遺言を残しておくことで、義兄や義姉などの協力も要せずに全て妻が相続することができます。

通常遺言を残しても、法定相続人には亡くなった財産のうち最低限の財産を受取る権利(遺留分)があり、妻に全財産を相続させる旨の遺言があっても、亡くなった夫の両親が生きていれば、遺留分により自身の権利を主張することもできます。

しかし兄弟姉妹が相続人になる場合はこの遺留分がありません。つまり、遺言をのこしておけば義兄や義姉はなんら権利を主張することができなくなってしまうのです。

兄妹姉妹がいなくても遺言を残しておいた方がよい点

兄弟姉妹は既に亡くなっているから遺言を残さなくても、妻に全財産はいくので大丈夫だと思っていたら注意が必要です。兄弟姉妹が既に亡くなっていたとしても、その子どもである亡くなった夫の甥や姪がその兄弟姉妹分の相続する権利を承継することになります。兄弟姉妹ならまだ面識があったとしても、夫の甥や姪となると面識も少なく、相続について話し合うことはますます難しくなってくるでしょう。

自分には既に親や兄弟姉妹が亡くなっているから、遺言を残さなくても安心だとは決して思わないよう注意してください。

まとめ

以上のように子どものいない夫婦の場合には遺言を残しておくことは必要だと思います。ただし、遺言を書いたからといって、それが法律的に有効なものでないと意味はありませんし、逆に相続人間でのトラブルに繋がってしまうかもしれません。

当事務所では、ご依頼者さまのご要望や意見を聞きながら法律的に有効な遺言の作成をサポートさせて頂きます。もちろん報酬や費用がかかってきてしまいますが、残された妻に安心して財産を残せるのであれば、活用することをお勧めします。

初回相談・費用見積は無料で承っております。

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