Archive for the ‘相続’ Category
遺産分割協議書が必要ないケース
遺産分割協議書とは
亡くなられた方(被相続人)が遺言書を作成していたときには、その内容に従って遺産は分割されますので、遺産分割協議書は原則必要ありません。しかし、被相続人が遺言書を作成していないケースではどういう形で遺産を分割すればよいでしょうか。遺言がない場合であっても、被相続人の死亡後の相続人及びその割合は法律で定められています。一般的には「法定相続人」(法律で定められた相続財産等を取得する人)が「法定相続分」(法律で定められた相続割合)によって遺産を分割することとなります。遺産分割協議書はこのような法律で定められた相続割合を変更するときに必要となってきて、遺産分割協議をすることで自由に相続人の相続割合を変更することが可能となります。
よって、遺産分割協議自体は必ずしもしなければならないわけではありません。
それでは、具体的に遺産分割協議書が必要ないケースについて説明していきます。
遺産分割協議書が不要なケース
- 相続人が1名のみの場合
相続人が1人しかいない場合は、その人が全ての遺産を相続することになるため、そもそも遺産分割協議書は必要ありません。
その他にも相続人がもともと複数名いたが、他の相続人が相続放棄をした為に、結果的に相続人が1人になった場合にも必要ありません。
- 遺言書の内容に沿って遺産分割する場合
相続が発生したら、まず遺言書があるかどうかを確認します。遺言書があった場合には、遺言書に書かれた内容に沿って遺産を分けますので、遺産分割協議書は必要ありません。
ただし、遺言があっても相続人全員で話し合った結果、遺言とは違う内容で遺産を相続する場合には、遺産分割協議書は必要です。
- 法定相続分の割合で分割する場合
遺言書がない場合でも、法定相続分どおりに遺産を分割するようであれば、遺産分割協議書は必要ありません。法定相続分とその順位などは以下のとおりとなります。
法定相続分
相続人が「どの割合」で相続分を持つのかは、以下のとおり法律で定められています。
第1順位相続人 |
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第2順位相続人 |
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第3順位相続人 |
配偶者は必ず相続人になり、相続人が配偶者しかいなければ、配偶者が全て相続します。また、相続人が第2順位や第3順位の相続人しかいなければ、その順位の方が相続します。同一順位に複数の相続人がいあれば、均等に相続分を分けることになります。例えば、相続人が配偶者、子2名の場合には、配偶者が2分の1、子2名が各々4分の1づつ相続することとなります。
法定相続人の順位
配偶者がいれば配偶者は必ず相続人となります。その他、配偶者とともに、子、両親、兄弟姉妹がその順位に応じて相続人となります。
第1順位相続人は、その時に存在していれば、必ず相続人となりますが、第2順位や第3順位の人は、自分より前の順位の相続人が全ていないときに初めて相続人となります。よって、被相続人に子がいれば、被相続人の両親や兄弟姉妹は相続人となりません。
遺産分割協議書の作成や方法について、お困りのことがあれば当事務所に気軽にご相談ください。
初回相談・費用見積は無料で承っております。
建設業許可の相続手続きについて
建設業許可は相続できるのか
親子で建設業を営んでいるケースなどでは、親が亡くなられた後に子へ建設業許可を相続させることは可能です。
ただし、無条件で相続することはできません。
許可を受けるには、以下のような要件を満たす必要があります。
- 個人事業主が亡くなった日から30日以内に認可の申請が済んでいること
- 亡くなられた個人事業主が営業していた建設業の全てを引き継ぐ事
- 亡くなられた方(被相続人)と相続人が同一の業種で異なる許可の区分を受けていないこと 例えば、被相続人と相続人が同一の業種で特定建設業許可と一般建設業許可の異なる区分の許可を受けている場合は、どちらかの許可を廃業することで相続できます。
- 建設業の許可の要件を満たしていること 新規許可を受けるときと同様に①経営業務の管理責任者②常勤の専任技術者③財産的基礎要件➃欠格事由に該当していないこと⑤社会保険に加入していること などの諸条件を満たしている必要があります。
認可の申請の手順
建設業許可の相続手続きは、通常は以下のような流れとなります。
最も気を付ける点は、亡くなられてから「30日以内」に申請をすることです。
30日以内に申請されない場合には、廃業届を出し新規で許可申請をすることとなります。
1、建設業許可を受けている個人事業主が亡くなられてから30日以内に申請
2、行政庁による審査
3、行政庁からの通知(許可・不許可問わず)
建設業許可に関することでお困りの方は、気軽にご相談ください。
初回相談・費用見積は無料で承っております。
帰化したことを相続人に分かりづらくするには
帰化した後の戸籍の状態
帰化を検討されている方、既に帰化されている方など、帰化した後のご自身の戸籍の状態が気になることもあるでしょう。
中には子どもたちに元々外国籍だったことや帰化したことをお話されていないなど、ご事情によっては将来的に分かられたくないこともあると思います。
今回はこの点について、ご説明していきます。
帰化は戸籍から分かる
結論からいうと、帰化したことは戸籍に記載される為に、戸籍を遡っていけば帰化したことは分かってしまいます。
戸籍から帰化した旨を削除するような手続きもありません。
本籍地を変える(転籍)ことによって、帰化した旨が記載されている戸籍から新しく戸籍がつくられる為に、多少は分かりづらくなりますが、両親が帰化していなければ氏名の記載などから、いずれにしても分かってしまうこともあります。
両親が帰化して日本名になっていれば、更にご本人も転籍をすることで、遡って戸籍を追っていかない限り、帰化されたことは分かりづらくなるでしょう。
もし、上記のようなケース(両親が帰化しており、ご自身も転籍などしている)に当てはまるのであれば、帰化したことが相続人に分かりづらくする為に書類集めを簡略化した相続手続きをすることもできます。
帰化した後の相続手続き
日本に帰化された方が亡くなった場合には、通常の日本の相続手続きとなります。
よって、亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍謄本等が必要となります。
この場合、帰化した後の戸籍関係は日本で取得できますが、出生から帰化する前までの戸籍については日本にありません。
帰化前に国籍をおいていた国から取り寄せていかなければなりません。
例えば、韓国では家族関係証明書、基本証明書、婚姻関係証明書などで法定相続人を特定します。
アメリカでは、出生証明書・結婚証明書・死亡証明書などが必要となってきて、それらの書類により相続人を特定し、相続人全員で「私たちは被相続人の相続人であり、私たち以外に相続人はいません」という旨の宣誓供述書を作成し、 当該国の在日領事館や公証人の認証を受けます。
これらの書類を相続人が集めるのは、大変苦労しますし、費用や時間もかかってきます。
そこで当事務所では帰化された方については、相続手続きで残された相続人が困らないように公正証書遺言の作成をお勧めしております。
公正証書遺言のメリット
①自筆証書遺言や秘密証書遺言では、被相続人が亡くなった後に遅滞なく、家庭裁判所への遺言書の検認手続きが必要となりますが、公正証書遺言ではその手続きが不要です。
よって公正証書遺言は、検認手続きを経ることなくそのまま相続登記の添付書類として使用することができます。
公正証書遺言の原本は公証役場に保管されているため、正本または謄本を相続登記の申請書に添付することになります。
②相続登記の手続きについても、遺言執行者を定めておければ、その者と不動産を承継する方のみで申請することができ、他の相続人の関与は必要ありません。
③戸籍関係についても、出生から取り寄せる必要はなく、亡くなられ方については最後の戸籍(除籍)謄本のみで足ります。
以上のように公正証書遺言を残しておくことで、遺言書に偽造・紛失及び相続人同士の紛争が起きるリスクも減り、また相続手続きについても必要書類の簡素化や検認手続きが要らないなどの手間を省くこともでき、当事務所では、遺言を作成される際には公正証書遺言をお勧めしております。
包括遺贈と相続放棄の関係
相続放棄
相続放棄とは「被相続人の財産に対する相続権の一切を放棄すること」です。
相続放棄をした人は、その相続に関しては初めから相続人とならなかったものとみなされます。
相続放棄の対象となるのは被相続人(亡くなった方)のすべての財産であり、預貯金や不動産、有価証券などのプラスの財産だけでなく、負債(借金)などのマイナスの財産も含まれます。相続を放棄した場合、プラスの財産、マイナスの財産のいずれも相続人が承継することはありません。
包括遺贈
包括遺贈とは、遺言によって例えば「相続財産の2分の1をAに遺贈する」「相続財産の全部をBに遺贈する」というように相続財産の全部あるいは割合を指定してする遺贈のことを指します。
ここで注意が必要なのが、包括遺贈を受けた人は相続人と同一の権利義務を有するので、プラスの財産だけでなく、割合に応じてマイナスの財産も承継するという事です。
遺言により包括遺贈を受け取ったものの、借金があったので全体としてみればマイナスになるケースもあり得るという事です。
相続人への包括遺贈と相続放棄の関係
包括遺贈を受けた人は相続人と同一の権利義務を有するので、その放棄をしたい場合には、相続人と同様の手続きをする必要があります。
よって、自身に相続権があることを知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する方法により、遺贈の放棄をしなければなりません。
では、包括受遺者が相続人だった場合には相続放棄の手続きはどうすればよいでしょうか。
包括遺贈を放棄しても相続人であることに変わりはありませんので、遺贈の放棄と合わせて相続人としての相続放棄も必要となります。
この2つの放棄の手続きを忘れていると、思わぬ負債を背負ってしまうこともありますので、ご注意ください。
帰化した方が亡くなられると相続手続きはどうすればよいのか?
帰化した後の相続手続き
日本に帰化された方が亡くなった場合には、通常の日本の相続手続きとなります。
よって、亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍謄本等が必要となります。
この場合、帰化した後の戸籍関係は日本で取得できますが、出生から帰化する前までの戸籍については日本にありません。
帰化前に国籍をおいていた国から取り寄せていかなければなりません。
例えば、韓国では家族関係証明書、基本証明書、婚姻関係証明書などで法定相続人を特定します。
アメリカでは、出生証明書・結婚証明書・死亡証明書などが必要となってきて、それらの書類により相続人を特定し、相続人全員で「私たちは被相続人の相続人であり、私たち以外に相続人はいません」という旨の宣誓供述書を作成し、 当該国の在日領事館や公証人の認証を受けます。
これらの書類を相続人が集めるのは、大変苦労しますし、費用や時間もかかってきます。
そこで当事務所では帰化された方については、相続手続きで残された相続人が困らないように公正証書遺言の作成をお勧めしております。
公正証書遺言のメリット
①自筆証書遺言や秘密証書遺言では、被相続人が亡くなった後に遅滞なく、家庭裁判所への遺言書の検認手続きが必要となりますが、公正証書遺言ではその手続きが不要です。
よって公正証書遺言は、検認手続きを経ることなくそのまま相続登記の添付書類として使用することができます。
公正証書遺言の原本は公証役場に保管されているため、正本または謄本を相続登記の申請書に添付することになります。
②相続登記の手続きについても、遺言執行者を定めておければ、その者と不動産を承継する方のみで申請することができ、他の相続人の関与は必要ありません。
③戸籍関係についても、出生から取り寄せる必要はなく、亡くなられ方については最後の戸籍(除籍)謄本のみで足ります。
以上のように公正証書遺言を残しておくことで、遺言書に偽造・紛失及び相続人同士の紛争が起きるリスクも減り、また相続手続きについても必要書類の簡素化や検認手続きが要らないなどの手間を省くこともでき、当事務所では、遺言を作成される際には公正証書遺言をお勧めしております。
相続人なき財産、過去最高
本日(2023年1月23日)朝日新聞デジタルに以下のような記事が出てました。
「遺産の相続人がいないなどの理由で国庫に入る財産額が、2021年度は647億円と過去最高だったことがわかった。身寄りのない「おひとり様」の増加や不動産価格の上昇も背景に、行き場のない財産は10年前の倍近くに増えた。専門家は早めに遺言書をつくるよう勧めている。」
相続人がいないということは、法定相続人がいない状態や法定相続人全員が相続放棄をしたような状態をいいます。
このようなケースで更に遺言がない場合には、財産を相続する方が誰もいないことになりますので、財産は国庫に帰属されることとなります。
※国庫に帰属される手続きとは、利害関係者の申し立てにより、家庭裁判所に選任された「相続財産管理人」が選任され、未払いの税金や公共料金などを清算し、相続人が本当にいないかを確認します。一緒に暮らしたり身の回りの世話をしたりした「特別縁故者」がいれば家庭裁判所の判断などにもとづいて財産を分与し、残りは国庫に帰属するものです。
法定相続人がいないことがあらかじめ分かっている場合には、お世話になった方やどこかの団体に寄付するなど、
ご自身の財産の行き先について、遺言を作成しておくことをお勧めします。
養子の子は相続人となる?
養子の相続権について
養子縁組(普通養子、特別養子)を結んだ際には、養親と養子の間には親子関係が生まれます。法律上の親子となりますので、実子と区別なく養親が亡くなった際には、法定相続人となり、法定相続分も実子と同様に与えられます。
では、養親が亡くなる前に養子が亡くなった際には、その養子の子は相続人となるのでしょうか。
養子の子は相続人となるのか?
養親より先に養子が亡くなった場合、その養子の子は代襲相続人として相続人となる場合とならない場合があります。
これを間違えると相続人の人数が変わることとなり、遺産分割協議書もやり直しになってしまう可能性もありますので、注意が必要です。
養子の子が相続人となる場合
養子縁組した後に、その養子に子どもが産まれた場合には、その子は養親と血縁関係があり相続人となります。
例えば、再婚相手の子どもを養子にしたような場合には、その子どもが養子縁組した後に子どもが産んでいれば、その子は相続人(代襲相続人)となります。
養子の子が相続人にならない場合
養子縁組する前に、養子に子どもがいる場合、その子どもと養親の間には血縁関係は生じません。
よって、養子縁組する前に養子に子どもいる場合には、養子の子どもは相続人(代襲相続人)とはならないということになります。
例外:養子縁組前の子でも相続人になる場合
先程のとおり、養子縁組する前に、養子に子どもがいる場合には、養親と養親の子には相続関係は発生しないと述べました。
これにも例外があり、「養子縁組前の養子の子が養親の実子の子であっても、養親の直系卑属にあたる場合には、養親を被相続人とする相続において、養子の子は養親より先に死亡した養子を代襲して相続人となる」とされています。
つまり、婿養子のようなケース(妻の両親と妻の夫が養子縁組)では、その夫婦間の子については養子縁組より産まれるのが前であっても後であっても養親と養子の子(孫)は直系卑属となる為に相続人となるということです。
相続手続きでお困りのことがあれば、当事務所にご相談ください。
初回相談・費用見積は無料で承っております。
亡くなった方が不動産の共同名義人だったら
不動産の共有者が亡くなったら
不動産は必ず単独名義というわけではなく、夫婦間や親子間で共有名義にしていることも当然あります。
例えば、夫婦間で持分2分の1づつ持っている不動産で夫が亡くなったときでも相続登記は必要でしょうか。
この場合、妻も持分2分の1を所有しており、そのまま住み続けるので生活に何ら支障はない為に相続登記をつい放置してしまうケースも見受けられます。
しかしながら、確かに妻も不動産の共有者であることは間違いありませんが、夫が持っていた2分の1の持分については夫の相続財産になっているので、相続人間で誰が相続するのかといった遺産分割協議書の作成や、また相続人で一人であったとしてもその方への相続登記が必要です。
相続登記を放置していると・・・
この相続登記手続きを放置していると、第2、第3の相続が発生してしまい、相続人が増え話し合いができなくなってしまう可能性もでてきます。
もし話し合いがまとまらないと、調停や審判手続きなど余分な費用や時間、精神的負担も相応にかかってきます。
共同名義人の相続が発生したら、自分も所有者だからと安心せずに、速やかに相続手続きに入られることをお勧めします。
これは亡くなられた方の持分が2分の1であっても、100分の1であっても変わりません。
将来的に不動産の処分なども視野に入れているのであれば、尚更早期の手続きが必要です。
共有者の相続が発生して、お困りの方やご相談ごとがあれば、当事務所にご相談ください。
当事務所は、司法書士事務所も併設しており、各種書類作成から登記手続きまでサポートさせて頂きます。
初回相談・費用見積は無料で承っております。
自筆証書遺言があるときの相続手続き
法定相続分と相続
亡くなれた方の相続財産については、民法で規定があり法定相続人がその権利義務を承継することとなります。
法定相続分や法定相続人の順位について民法で定められており、以下のようになります。
- 法定相続分
相続人が「どの割合」で相続分を持つのかは、以下のとおり法律で定められています。
第1順位相続人 |
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第2順位相続人 |
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第3順位相続人 |
配偶者は必ず相続人になり、相続人が配偶者しかいなければ、配偶者が全て相続します。また、相続人が第2順位や第3順位の相続人しかいなければ、その順位の方が相続します。同一順位に複数の相続人がいあれば、均等に相続分を分けることになります。例えば、相続人が配偶者、子2名の場合には、配偶者が2分の1、子2名が各々4分の1づつ相続することとなります。
- 法定相続人の順位
配偶者がいれば配偶者は必ず相続人となります。その他、配偶者とともに、子、両親、兄弟姉妹がその順位に応じて相続人となります。
第1順位相続人は、その時に存在していれば、必ず相続人となりますが、第2順位や第3順位の人は、自分より前の順位の相続人が全ていないときに初めて相続人となります。よって、被相続人に子がいれば、被相続人の両親や兄弟姉妹は相続人となりません。
通常の相続財産の分け方については、法定相続分を基に相続人同士で協議をして進めることが一般的です。
遺言があった場合の承継者の指定
しかしながら、亡くなられた方が遺言をのこしていたときはその遺言の内容が優先されるため、遺言の内容に従って相続財産が承継されます。
このような遺言があった際には、対象財産を相続すると指定された相続人へ相続手続きを進めていくこととなります。
自筆証書遺言のケース
遺言には主に自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類がありますが、自筆証書遺言は遺言者のみで作成できる為に、最も多く作成されているものです。
自筆証書遺言が見つかり、その内容により不動産を相続した相続人は、その自筆証書遺言を使って、自分名義へ相続登記をすることが可能ですが、以下のような注意点もあります。
自筆証書遺言の注意点
検認手続きが必要
自筆証書遺言は、そのままでは相続手続きや相続登記の添付書類として使用することができません。
自筆証書遺言を相続登記に使用するには、管轄の家庭裁判所へ遺言書の検認の申立てをして、自筆証書遺言に検認済証明書を付けてもらう必要があります。
検認手続きが完了しても、有効性は担保されない
家庭裁判所で遺言書の検認手続きが完了したとしても、その遺言が有効なものと判断されたわけではありません。
自筆証書遺言は遺言者のみで作成できる為に簡易に作成できますが、やはり成立要件があり、その要件を全て満たしていないと無効となってしまう可能性もあります。
亡くなられた方の自宅や貸金庫から遺言が見つかった際やその後の手続きについてお困りの方や不安な方がおられれば、当事務所に気軽にご相談ください。
初回相談・費用見積は無料で承っております。
尼崎信用金庫の相続手続きでお困りならこちら
尼崎信用金庫の相続手続き
当事務所も尼崎に事務所を構えていることもあり、尼信の預金の相続手続きのご相談・ご依頼を受けることも多くあります。
ここでは、尼崎信金の相続手続きについて説明していきたいと思います。
1、口座がある支店での相続手続きの依頼
亡くなられた方のの預金口座がある支店に電話か来店により、まずは相続が発生した旨を伝えます。
これにより、口座は凍結されることとなりますので、その後の入出金はできなくなります。
また、店頭に出向くことで、相続手続きに必要な書類などの案内がされます。
2、相続手続きで必要な書類の作成や収集
尼崎信金の預金の相続手続きでは、主には次の書類が必要となります。
- 亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍謄本
- 相続人全員の戸籍謄本
- 相続人全員の印鑑証明書(3ヶ月以内)
- 相続手続き依頼書(店頭にて交付されます)
- 預金通帳・キャッシュカード
- 遺言書や遺産分割協議書があれば、その原本
- 出資証券があるときは、その原本
3、必要書類が揃ったら、相続手続きのため、再度来店
必要書類がすべて揃えば、窓口に提出します。
その後、尼崎信金の方で書類の内容の確認(3~5営業日かかります)の上、問題なければ手続きは完了します。
払い戻しについては、原則振込となり、現金の受取を希望される際には、実印が必要となります。また、預金の名義変更を希望される際には預金の届出印鑑が必要です。
以上のように尼崎信用金庫の相続手続きには原則来店が必要となってきて、数回手続きのために出向く可能性もあります。
相続人の方が遠方におられたり、日中は時間とれない方、手続きが面倒な方などは当事務所が上記の手続きを「相続手続きトータルサポートプラン(遺産整理業務)」にて全て代行させて頂きます!
相続手続きトータルサポートプラン(遺産整理業務):当事務所推奨
すべてお任せプラン・相続手続きトータルサポート
何をどうお願いすればいいのかわからない…
とにかく、時間がないので全てまかせたい…
遠方にいて金融機関に出向くことができない…などのご要望から当事務所では相続手続きについてのトータルサポートプランを用意しています。
相続手続きの面倒な事、すべてお任せください!
【業務内容】
- 相続人調査(戸籍謄本・除籍謄本の収集等)
- 相続財産調査(残高証明書取得・評価証明書取得等)
- 遺言書調査
- 財産目録作成
- 相続関係図の作成
- 遺産分割協議書作成
- 銀行・証券口座の解約手続き
- 株式・株券の名義変更手続き
- 生命保険請求の手続き
- 不動産の名義変更手続き(ご相続登記)
相続手続きトータルサポートプラン(遺産整理業務)とは、亡くなられた方の遺産の相続手続きを、相続人に代わって専門家が代理して行うサービスです
遺産整理業務は銀行の仕事?
先ほど、遺産整理業務は「専門家」が代理して行うサービス、と申し上げましたが、一般的に銀行や信託銀行などが行っているイメージが強いかと思います。
もちろん、銀行等もこの業務での専門家です。
ただ、実は、遺産整理業務は、我々司法書士へご依頼いただいた方がより大きいメリットがございます。
その理由は下記のとおりです。
理由1:まずは費用の差です。
例えば、M銀行の例で言いますと
相続税評価額による遺産の価格に下記の率を乗じた額が報酬額となります。
1億円以下の部分 |
1.8% |
1億円超3億円以下の部分 |
0.9% |
3億円超10億円以下の部分 |
0.5% |
*最低報酬額110万円
*上記以外に負担を要する費用
- 相続税申告及び準確定申告等にかかる税理士報酬
- 不動産相続登記にかかる登録免許税及び司法書士報酬 など
遺産額に率で乗じる計算方法の為、遺産が多くなればかなりの高額費用がかかって参ります。
また、遺産が少ないから少額で済むかとおもいきや、注視すべき点は、最低報酬額があり、どんなに遺産が少なくとも、なんと110万円もかかってくるのです。
また、上記以外に負担する金額として、登記手続きの際の司法書士報酬も別途加算されるとあります。
当事務所の場合
当事務所では、忙しいご相続人様が気軽に安心して遺産整理をお任せいただけます様「相続手続きトータルサポートプラン」と名付けて、下記料金プランにて遺産整理業務を承っております。
承継対象財産の価額 |
報酬額 |
500万円以下 |
25万円+消費税 |
500万円超5000万円以下 |
(価額の1.2%+19万円)+消費税 |
5000万円超1億円以下 |
(価額の1.0%+29万円)+消費税 |
1億円超3億円以下 |
(価額の0.7%+59万円)+消費税 |
3億円超 |
(価額の0.4%+149万円)+消費税 |
※ 財産引渡時の財産の価額で計算します。
※ 戸籍謄本・登記事項証明書・固定資産評価証明書等の各種証明書の発行手数料、不動産登記の登録免許税、相続税の申告が必要な場合の税理士報酬等の諸費用は別途ご負担いただきます。
※ 法定相続人が5名以上の場合は、5人目以降一人当たり5万円を加算します。
※ 相続登記の不動産管轄法務局が複数にわたる場合には、2箇所目以降1箇所につき3万円を加算します。
※ 遠方への出張が必要な場合、事前見積の上、別途日当を頂きます。
※ 銀行、証券会社、その他金融機関が4社を超える場合には、5社目以降、1社に対して2万円を加算させて頂きます。
ご相続財産が1000万円以下のご相続案件の場合でしたら、25万円(税別)で遺産整理一式を受託いたします。これには司法書士の登記手続き報酬も含まれます。
「相続手続きを一括で任せたいけれど、費用が不安」とのご相続人様の声から当事務所では、最低報酬金額算出の遺産上限額を1000万円とさせていただき(たいていの事務所様では上限額は500万円となっています)、一般の方のご相続において、なるべく25万円の費用負担で済むようにさせていただいております。
理由2:法律専門的知識
銀行等の金融機関は、金融のプロではありますが、法律の専門家ではありません。一方、我々司法書士は法律の専門家です。
遺産の整理にあたっては、相続人間でどのように遺産を分けるか等の問題がでてきたり、思いがけない相続人の出現によって手続きが難航する場合もございます。昨今、ご兄弟間でも連絡が希薄になり、相続人の一部の居所が知れない場合も多く見受けられます。そんな場合でも、我々は、法的知識を生かし、適切なアドバイス・対応をさせていただきます。
必要によっては、信頼のおけるパートナー弁護士・パートナー税理士をご紹介し連携してサービスを行います。
理由3:身近な存在
司法書士が身近な存在ですよ、とお客様へ言うと、そんなことない!敷居が高い!とおっしゃる方もいますが、最初の訪問だけです。2回目からは皆さまリラックスして気軽にご来所くださいます。
電話やメールでのサポートもしておりますし、いずれも司法書士へダイレクトで繋がりますので、担当へいきつくまで自動音声サービスから案内に沿ってダイヤルしていく、といった煩わしさとは無縁です。
思い立った時、ご不安を感じた時に、気軽にお問い合せください。
すべてお任せプラン・相続パックの特徴
その1.とにかく相続手続きに必要な不動産・金融等の法的手続きを全てお任せいただけます!
登記・銀行手続き・証券会社の手続き…個別に依頼すると費用がかさんできます。そこに、各手続きに必要な書類の収集…。膨大な費用と手間をパックにすることで定額料金で安心して丸投げ頂けます。専門家に全てお任せください。
その2.相続に関する手続き中、ご相談し放題!
手続きを進めていくと、新たな法的問題が生じたり思いがけない資産・負債が出てきたりすることもしばしばあります。そんな時もパックをご依頼のお客様でしたら、料金内で何度でもご相談に応じます。ご相談の結果、訴訟・負債の整理手続きが必要となった場合には、そのまま、ご依頼に応じます(*ご相談後の実際の手続きには、別途費用がかかります)。
その3.弁護士、税理士、その他士業との連携によるワンストップサービス
お任せプランでは、相続に関するご相談が手続き中ずっとし放題!他士業の専門分野の事案についても、当社提携の各種士業のワンストップでサービス提供をします。
その4.不動産の売却にも対応!
ご相続後の不動産の処分、代償分割の為の処分等、不動産の売却に関して、的確なアドバイスを致します。その後、お客様のニーズに合った不動産業者をご紹介することもできます。法的相談は司法書士へ、不動産売却は不動産業者へと別々にご依頼いただくよりも、当事務所に一括してご相談され、まずは、法的にお客様にとって一番ベストな処分方法を判断し、当社よりそれに見合った不動産業者をご紹介することで、お客様にとって一番よい結果となる様お手伝いします。
すべてお任せプラン・相続パックの流れ
1.ご相談(当事務所での初回ご相談は無料です)
2.業務委任契約書の締結この間、ずっとご相談し放題
3.戸籍関係書類の取得・相続関係説明図の作成、相続財産調査・目録の作成
4.遺産分割協議のサポート、遺産分割協議書の作成
5.遺産分割手続(不動産の名義変更、預貯金の解約・払出手続等)
6.相続財産の活用(不動産の売却・運用等)についてのサポート
(不動産の売却等の場合には不動産業者をご紹介)
7.相続税の申告(相続税の申告が必要な場合は税理士をご紹介)
8.費用の精算、業務完了のご報告
相続手続きでお困りやご相談があれば、当事務所で全力でサポートさせて頂きます。当事務所は司法書士業務も兼ねており、登記手続きまでワンストップで行えます。
メール・電話で随時受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。
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