外国人が、当初決定された在留期間を超えて引き続き在留することを希望したり、当初の在留目的とは異なる在留資格への変更を希望したりするときは、以下のような申請を行い、それぞれ許可を受ける必要があります。その他、一旦出国した後の再入国時等の手続きについても、申請が必要となるものもあります。
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〇在留期間更新許可申請
現在もっているビザ(在留資格)にはそれぞれ在留期間が定められています。(永住者ビザを除く)この在留期間が過ぎた後も、日本に滞在すれば超過残留となり不法滞在者となってしまいますので、ビザ(在留資格)を変更することなく在留期限到来後も引き続き日本に在留しようとする場合には、「在留期間更新許可申請」が必要です。
申請の受付期間については、在留期限の3ヶ月前から期限当日まで可能ですが、審査には約2週間~1ヶ月程度かかりますので、余裕をもって行うことをおすすめします。
また、「在留期間更新許可申請」の際には以下のようにケースに応じて注意する点があります。
- 就職先や職務内容は特に変わっていない
⇒そのまま「在留期間更新許可申請」 - 在留期間中に転職はしたが、職務内容は変わっていない
⇒「就労資格証明書」を取得して、そのまま「在留期間更新許可申請」 - 転職して間もなく、また就労資格証明書も取得していない
⇒現在の勤務先についての審査資料も必要となり、必要書類も増えて手続きも難しくなってきます。 - 在留資格と異なる職業についているとき
⇒新たな就労ビザを取得する必要がありますので、「在留期間更新許可申請」と「在留資格変更許可申請」が必要
〇在留資格変更許可申請
現在ビザ(在留資格)をもっている方で在留目的を変更するときには、新たな活動に対応するビザ(在留資格)の変更の許可を受ける必要があります。
例えば
- 留学生が就職するために、就労系のビザに変更するとき
- 転職をして当初の職務内容と変わったとき
などは「在留資格変更許可申請」が必要となってきます。
申請する場合には、変更するビザの要件に合っているかだけではなく、それまでの在留状況等も審査されますので、在留期間中に素行が不良であった場合には、変更が許可されず帰国を余儀なくされることもあり得ますので、ご注意ください。
〇在留資格取得許可申請
日本で出生したり、日本国籍を離脱して外国人となった方や、日米地位協定に基づき在留資格を有しないで在留する米国軍人等でその身分を失った外国人が、引き続き60日を超えて日本に滞在しようとするときには、「在留資格取得許可申請」が必要です。
〇資格外活動許可申請
現在もっている在留資格の活動に影響がない範囲内で、収入を伴う活動や報酬を受けるような活動を行うときには、「資格外活動許可申請」が必要です。
例えば、留学生がアルバイト活動をするときなどには、この申請手続きが必要となってきます。ただし、本来の入国目的である勉学に支障をきたさないよう、アルバイトは1週間に28時間以内と定められているなど、資格外活動許可を受けていても許可の範囲を超えた活動を行っているときには刑事罰の対象となることもあります。
〇就労資格証明書交付申請
日本で就労を認められている外国人が、収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動を証明したい場合には、「就労資格証明書交付申請」を受けることができます。
就労資格証明書は、就労の在留資格を持つ外国人が転職などで勤務先が変わったような場合に、新しい勤務先での活動内容が、現在の在留資格の活動に含まれていることを確認する目的で申請するものです。
外国人にとっては、現在の在留資格で新しい勤務先での仕事に就いて問題がないかを転職先へ証明することができます。
また、雇用される方にとっても、雇入れしようとする外国人が適切なビザ(在留資格)を持っているか、雇用しようとする業務がその外国人のビザ(在留資格)で合っているかの判断材料になります。
〇再入国許可申請
外国人が日本を出国した場合にはそれまでもっていたビザ(在留資格)や在留期間も消滅してしまいます。それでは、再度入国したい場合に、もう一度最初から手続きをするなどの不便が生じるために、簡略化させた制度が「再入国許可」です。
再入国許可の有効期間は5年を超えない範囲か現在もっているビザ(在留資格)の期限までとなりますが、許可を得ておくことで再入国の際に簡易な審査手続きで入国でき、出国前の在留も継続しているものとして扱われます。
この他にも出国の日から1年以内に再入国する場合(「短期滞在」のビザ(在留資格)保有者は除く)には、再入国許可の取得が不要となる「みなし再入国許可」の制度もあります。
再入国の期間が確実に1年以内であれば、「再入国許可申請」は不要ですが、再入国までの期間が1年以内かそれ以上かはっきりしていないときには「再入国許可」を取得しておいた方がよいでしょう。
ビザ(在留資格)申請手続きは、いくつもの種類があり、それぞれ申請要件や在留期間などにも注意しておく必要もがあります。
お困りのこと、不安なことがあれば、当事務所にお気軽にご相談ください。