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行政書士に依頼するときはどんなとき?

2021-03-10

行政書士の業務について

「行政書士」といっても、街中の看板やネットなどで目や耳にしたことはあるかもしれませんが、では実際行政書士が何を業務としているのかは明確に説明することは難しいでしょう。行政書士の業務といっても、非常に多岐に亘っており、他の士業と業務が一部重複する部分もあったり、行政書士が独占業務として認められているものもあります。

例えば、裁判をお願いしたいときは「弁護士」、税についての相談は「税理士」、登記に関する相談は「司法書士」など一般的なイメージは沸いてくると思いますが、では行政書士にお願いするときはどういうケースが当てはまるでしょうか。

行政書士の業務としては以下のとおりに分けることができます。

  • 役所に提出する書類の作成とその代理、相談業務

こちらは「許認可の申請」がイメージしやすいと思います。例えば、不動産会社や建設業、飲食店などの業務を開始する際の許認可の手続きのことです。他にも許認可を取得しないと、業務を開始できない業種もたくさんありますので、そういった場合に役所関係に提出する書類の作成、相談や提出する手続きを代理することを業務としております。外国人の帰化許可申請の業務などもこちらに該当します。

  • 遺言書等の権利義務に関する書類の作成とその代理、相談業務

「権利義務に関する書類」とは主なものとして、遺言書・遺産分割協議書・売買契約書・内容証明・定款などといった権利の発生、存続、変更、消滅の効果を生じさせることを目的とする意思表示を内容とする書類のことを指します。

これらの書類の作成、相談を業務としております。

  • 各種図面類や各種議事録等の事実証明に関する書類の作成とその代理、相談業務

「事実証明に関する書類」としては、各種図面類(位置図、案内図、現況測量図等)、各種議事録、会計帳簿などがあります。これらの書類の作成、代理、相談を業務としております。

  • その他特定業務

その他特定業務としては、地方入国管理局に出入国などにおける各種在留資格(VISA)の申請書、資料、書類の提出並びに書類の提示を行う業務などを行っております。

行政書士に依頼するメリット

行政書士は上記のような手続きの書類作成代理が主な業務となっており、いわば書類を作成するプロです。もちろん、お客様ご自身で作成できるものもあるでしょうが、行政書士は相応の報酬を頂いて業務にあたるために、お客様の労力、時間、手間を省きつつ、速やかに確実に業務を遂行することができます。

また、遺産分割協議書の作成をご依頼された場合には、当該書類の作成は行えますが、不動産の名義変更登記もしなければならないようなときには、登記に関しては司法書士に別途依頼する必要があります。法人の設立の際にも、同様のことがいえるでしょう。当事務所は司法書士事務所も併設しており、行政書士としては引き受けることができない業務でも登記業務はもちろんのこと、その他弁護士、税理士ともネットワークがあり、ワンストップでサービスを提供することができます。

「こんなことを質問してもよいのか」「誰に相談すればよいのかわからない」など気にせず、お困りごとや心配ごとがあれば、まずは当事務所にご相談ください。

 

 

離婚協議書は必要?

2021-03-05

離婚協議書とは

夫婦間で離婚に合意したら、離婚届を役所に提出することで離婚は成立します。しかしながら、離婚を成立させる前に夫婦間で予め今後の慰謝料・養育費・年金の分割方法・財産分与の方法などを決めておかないと、離婚成立後は相手の連絡先が分からなくなるなどの可能性もあり、改めて話し合いの場を持つことは難しくなってくるでしょう。

よって、離婚をする際には「離婚協議書」に離婚時や離婚後の親権・慰謝料・養育費・財産分与・年金分割の方法などを書面として残しておくことで、お互いに約束を守るようにすることや、万一守らない場合の取り決めをしておくことが重要です。

離婚協議書を作成する際のポイント

離婚協議書を作成しようとしても、何について協議をしなければならないのか分からないことも多いでしょう。離婚協議書を作成するには以下のような点に気をつけることが重要です。

  • 親権者

離婚をするときに未成年の子どもがいる場合、親権者を決めなければいけません。離婚届にも子どもの親権者を記載する箇所はあります。親権者となった方は、子どもの財産を管理したり(財産管理権)、世話や教育をしていく(身上監護権)権利と義務があります。また、他にも離婚するときの理由などによっては、子どもの身上管理権と財産管理権を切り離して、身上監護権だけを持つ監護権者を定めることもできます。

  • 養育費・慰謝料

「養育費」とは、未成年の子どもがいるときに子どもを養育するためにかかる費用であり、子どもを養育する方が相手方に請求することができます。金額については、相手方の収入などによる算定表を基準に計算することが多いですが、最終的にはお互いの協議によって決定します。養育費の合意が得られない場合には、調停に進むこともあるでしょう。

これに対して、「慰謝料」とは離婚原因を作った方が、それにより精神的に苦痛を被った方に対して支払うものです。相手方の不貞行為や暴力などの明白は理由がある場合には別として、慰謝料の算定にも明確な基準はありません。こちらもお互いの協議によって決定しますが、慰謝料の請求はせずに財産分与の方法で財産を分けることで解決することもできます。

いずれにしても、「養育費」や「慰謝料」の合意ができたら「支払い方法」「支払い期日」「支払い金額」などは離婚協議書に明記しておきます。

  • 面会交流権

「面会交流権」とは、離れて暮らすことになった親が子どもと会う権利の事です。この権利は、親として当然に持っている権利で、相手方は拒否することは難しいと考えています。ただし、子どもの利益、子どもの福祉を目的としているので、子どもに悪影響があるようなケースでは、面会交流権が制限されることもあるでしょう。面会交流権の制限は家庭裁判所に申し立てることができます。

面会交流権の内容を離婚協議書に明記する場合には、条件や頻度などを具体的に決めておくことが重要です。

例)●月に何回会うか

  ●会う際に時間

  ●日時の決定方法

  ●連絡方法の指定

  ●子どもの行事への参加の有無

  • 財産分与

「財産分与」とは、婚姻後に形成された夫婦の共有財産(預貯金や不動産など)をどのようにして分けるのかを夫婦間で決定し、婚姻中に形成した財産を清算することです。財産分与にも時効期間(離婚成立時より2年間)があるために、離婚協議書などで財産分与について明記しておくことが重要です。財産分与の割合は、夫婦双方にどれだけ財産分与するかの割合を夫婦共有財産かどちらか一方の固有財産か明確にし、決定します。近年では共働きの夫婦、一方が専業主婦のケースでも特段の事情がない限りは、割合は50%づつとされることが多いです。不動産を財産分与する場合には、離婚成立後速やかに「財産分与」を原因として名義変更登記を申請します。

注意する点としては、不動産(自宅)が住宅ローンでの借入が残っており、担保権が設定されているケースです。この場合、不動産の名義を相手方に名義変更登記をすることは可能ですが、金融機関に分かってしまうと一括返済を求められることもあります。金融機関に事前に承諾を得ておくことも場合によっては必要でしょう。

  • 年金分割

当事者の合意又は裁判所の決定があれば、婚姻期間についての厚生年金の分割を受けることが出来ます。離婚時に当事者間の協議により、分割割合について合意し、社会保険事務所に厚生年金分割の請求をします。なお、分割割合は婚姻期間中の夫婦の保険料納付記録の合計の半分を限度とします。ただし、保険料未納などで年金の受給資格がない場合には、離婚時の年金分割が行われても、年金が貰えませんので、離婚までに受給資格期間を満たしていない場合は、離婚後の公的年金の支払いをする必要もあります。

「年金分割」の手続きは以下の通りとなります。

①年金の情報提供

離婚前か離婚後においても、当事者(共同でも一方でも可)年金の情報提供を請求します。

   ⇓

②当事者の合意

年金分割の割合について、当事者で話し合いにより、合意をした上で、離婚協議書に明記します。

   ⇓

③年金分割の請求

社会保険事務所に対して年金分割の請求をします。按分割合に基づき、それぞれの保険料納付記録の改定がされ、改定後の保険料納付記録が当事者に通知されます。

 

 離婚協議書の作成方法

離婚協議書は上記のポイントに気をつけながら、作成を進めていきます。離婚協議書を作成した後、公正証書にしておくことをお勧めしております。公正証書は公証役場で公証人が作成する公文書となり、証拠としての証明力の他、紛失した際のリスクにも安心です。また公正証書の最大のメリットは養育費・慰謝料などの支払が怠った際に、直ちに強制執行手続きをすることができる点です。

離婚協議書はお互いが同意した内容を明記するので、当初はもちろん約束を守る意思で契約していると思いますが、年数の経過や生活環境の変化などによりお互いに事情が変わってくることもあります。支払いについても途中から支払いが滞ってしまう、ということも多く見受けられます。

そのような場合には、離婚協議書はもちろんのこと、公正証書にしておかないと相手方に対して訴えを提起し、判決をもらってから差押という手続きまでしなければなりません。時間も労力も大変かかりますし、相手方の行方や連絡先が分からなくなっていれば、手続きももっと複雑になってきます。

公正証書にしておくことで、費用は多少かかるものの(数万円程度)訴えを提起する手間が省け、また相手方の連絡先が分からなくなったときでも、給与や財産に強制執行をかけることができます。

当事務所は、司法書士事務所も併設しておりますので、離婚協議書の作成の他、不動産の財産分与登記や、慰謝料養育費の請求手続きなども行うことができます

離婚協議書の作成を検討されている方、手続きが不安なので任せたい方、養育費の支払いが滞っていてお困りの方などおられれば、当事務所にご相談ください。

費用や初回相談については無料でお受けいたします。

 

 

 

 
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